フクロウblog | 病気・症状

医療法人和楽会の「フクロウblog」です。治療や講演会などの様々な情報をお届けします。

女性メンタルヘルス外来 OHANA開設

医療法人和楽会 心療内科・神経科 赤坂クリニック 南房香

 

この度、赤坂クリニックに、女性メンタルヘルス外来 OHANAを開設いたしました。日本は出産に関する安全性は世界一と言えますが、一方で「周産期のメンタルヘルス」はまだまだ注視されていないのが現状です。
お子さんの将来の精神状態にも関わる“脳”の形成は、胎児期からすでに始まっています。また産後もお母さんが赤ちゃんを十分にケアすることで、お子さんの発達に良い影響が生じるので、お母さんが妊娠中~子育てを通して心の健康を保つことはとても大切です。
しかし周産期は、ホルモン変動や心理的なストレス、また通院や内服の中断が多いため、精神的不調が生じるリスクが高いのです。不調が生じないように予防していくこと、不調が生じた際に十分なケアを受けることが、最も大切です。
OHANAはハワイ語で「家族」を意味します。私たちスタッフは、心の健康の専門家であると同時に、次世代の幸福を願う子育て世代の当事者です。家族のwell-beingをめざし、今できることを一緒に始めていきましょう。

以下OHANAのご案内です。

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胃食道逆流症のはなし(ケセラセラVol.77)

医療法人和楽会 横浜クリニック院長 工藤 耕太郎

「ストレスを感じると吐き気がする。」

「ストレスを感じると胸の痛みがする。」

そういう症状でお悩みの患者さんもしばしば受診されます。

慢性的に吐き気を感じているために、例えば「満員電車に乗って吐いてしまったら」「外で食事をして吐いてしまったら」と考えるようになり、行動範囲が制限されてしまうことがあります。

吐き気や胸の痛みを感じているため、患者さんは内科にまず受診します。内視鏡の結果、「胃は問題ありません。精神的なものじゃないですか。」と説明を受けて精神科や心療内科に受診するようになります。

ここで、もう一度振り返らなければいけないことは、胃が問題なくても吐き気や胸痛が出現することがありうるということです。あまり聞きなれないかもしれませんが、胃食道逆流症という病気があります。胃液が食道に逆流することにより食道が炎症を起こす病気です。 続きを読む


血管迷走神経反射について(ケセラセラVol.76)

医療法人和楽会 横浜クリニック院長 工藤 耕太郎

今回は血管迷走神経反射について簡単に説明します。

血管迷走神経反射性失神は、神経調節性失神の中でもっとも頻度の多い病気です。神経調節性失神とは立位などで血液が下半身に下がってしまうことにより、脳への血流が不足し意識を失うものです。神経調節性失神の中でもっとも頻度は多く、若年者でも0.5%以上の人が罹患していると言われています。また失神全体の中で20%を占めるとも言われており、非常に多いものです。

しかし、一般的にはこの病気は知られていないようです。失神後ということで救急外来などを受診したあと、「精神的なものでしょう」ということで精神科に紹介されてくることがとても多いと感じています。 続きを読む


甲状腺の話(ケセラセラvol.75)

医療法人和楽会 横浜クリニック院長 工藤 耕太郎

甲状腺という臓器の名前を聞いたことのない人も多いと思います。甲状腺はのどぼとけの少し下にある臓器で甲状腺ホルモンというホルモンを分泌しています。

甲状腺ホルモンの役割は、熱を上げる、食欲を後進させる、心拍数を上げる、代謝を亢進させるといったところが代表的なものですが、精神症状にも影響を与えることが知られています。甲状腺ホルモンにより、精神的に活発な活動が可能になります。

さて、甲状腺機能低下症という病気があります。なんらかの原因により甲状腺の機能が下がり、甲状腺ホルモンの血中濃度が低下してしまいます。この病気も精神科の臨床に大きな影響を与えます。なぜならば、甲状腺の機能が低下した場合、食欲不振、低活動、過眠、低体温、心拍数の低下、血圧の低下といった症状が出現するからです。甲状腺機能低下の症状はうつ病と一致するものがあるのです。問診だけではうつ病と区別がつかないこともしばしばあります。

それでは、甲状腺機能低下症はどのような検査をすればよいのでしょうか? 続きを読む


睡眠障害とうつ病の話 ②下肢静止不能症候群(むずむず脚症候群)(ケセラセラvol.74)

医療法人和楽会 横浜クリニック院長 工藤 耕太郎

下肢静止不能症候群という病気があります。むずむず脚症候群と呼ばれることもあります。この病気は夕方から深夜にかけて、主に下半身に違和感を感じることにより眠りにつくのが難しくなったり、イライラが生じることがあるというものです。また、下肢静止不能症候群は入眠後、手足が突然動くといった周期性四肢運動障害と表裏一体の関係があり、断眠を繰り返すことが知られています。主に下半身と記載したのは、患者さんによっては違和感を感じる部位は上半身であったり背中であったりすることが稀ではないのです。違和感についても「むずむず」「皮膚の下を何かが這いまわるような感じ」「熱い感じ」「冷たい感じ」と多彩であり、結局のところ「じっとしていられなくて寝返りを打ち続ける」としか症状を総称できないからです。若年性発症(10代)の患者さんの場合、夜、布団の中で動き回るのが習慣になっており、違和感自体を感じていない場合もあります。 続きを読む