強迫症(強迫性障害)とは?

強迫症(強迫性障害)を簡単に言うと「わかっちゃいるけどやめられない症候群」  強迫症とは、簡単に言いますと「わかっちゃいるけどやめられない症候群」です。

よくみられる症状は、トイレに入った後に何回も手を洗う、ドアのカギをかけたかどうかガス栓をしめたかどうか何回も確認するというもので、これが過剰な状態になると社会的生活に支障をきたすことになり何らかの治療が必要となります。

自分でも不合理だと思いながら何回も繰り返すため、ご本人にとっては大変つらい病気です。

強迫症(強迫性障害)の主な症状は?

強迫症には、「強迫観念」と「強迫行為」の二つの症状があります。

◆強迫観念

不合理な考え(観念)が自分の意志に反して何度も繰り返し頭に浮かび、ふり払おうとしても頭の中にこびりついて消えていかない症状です。

例えば…
  • さっき確認したけど、もしかしたらガス栓がきちんとしまっていないかも
  • 他の人が触ったものはたくさんばい菌がついて不潔だ
  • 4という数字は死を意味するから避けないといけない

◆強迫行為

強迫観念を打ち消すために何度も繰り返される行動のことです。儀式的に行われることが多いです。

例えば…
  • 火事にならないように火の元を何回も確認する
  • 不潔を恐れて何回も手を洗う
  • 4という数字を見たら、「大丈夫」と10回呟く

主な強迫観念と強迫行為

◆不潔恐怖と洗浄

汚れや細菌汚染の恐怖から過度に手洗い、洗濯、入浴などの洗浄行動を繰り返す。
他人が触ったつり革やドアノブなどを不潔だと感じて触れない。

◆確認行為

窓のカギ、玄関のカギ、ガス栓、電気器具のスイッチなど何度も確認したり、指差し確認をしたり、長い時間見て確認したりする。

◆加害恐怖

誰かに危害を加えたかもしれないという不安から、通ってきた道まで戻ったり、新聞やテレビに事件・事故として報道されていないか確認したりする。

◆儀式行為

自分の決めた回数や手順で物事を行わないと、恐ろしいことが起きるという不安から、どんなときも決められたルールで作業をしなければならなくなる。

◆数字へのこだわり

「4という数字は死を意味する」「ラッキー7だから、7は幸運な数字」のように、縁起をかつぐというレベルを超えて、数字にこだわる。

◆物の配置、対称性などへのこだわり

物の位置や左右対称性などに一定のこだわりがあり、必ずそうなっていないと不安になる。

強迫症(強迫性障害)の症状があてはまると思ったら・・・
セルフチェック(簡易診断)

どのような治療が必要でしょうか?

強迫症(強迫性障害)の治療には、薬物療法としては、SSRIや三環系抗うつ薬、抗不安薬が用いられます  強迫症の治療には“薬物療法”と“認知行動療法”があります。

薬物療法としては、SSRIや三環系抗うつ薬、抗不安薬が用いられます。
認知行動療法は「認知や行動の問題を合理的に解決するために構造化された治療法」であり、強迫症に対しては「暴露反応妨害法」と呼ばれる手法をよく用います。
暴露反応妨害法とは、不安を感じる対象や場面に直面し、強迫行為をしなくても不安や不快感が自然と減っていくことを体験する方法です。

例えば、不潔恐怖で洗浄強迫に対する暴露反応妨害法では、ゴミ箱に入っているものを触ってみたり、トイレの床に触れてみたり、それらの汚れを全身に広げたたりと、ご本人にとって挑戦できるところから段階的に不安対象を克服していきます。

医療法人和楽会では、強迫症に対する認知行動療法を行っております。
なごやメンタルクリニックでは、強迫症(強迫性障害)のグループカウンセリングにて専門治療を行っております。

こだわりに対する行動療法(フクロウblogより)

集団認知行動療法“強迫症(強迫性障害)”(和楽会認知行動療法センター → 集団療法 下記URLの一番下に掲載)

強迫症(強迫性障害)に対する3日間集団集中プログラムについて(フクロウblogより)

家族や周囲はどう対応したらよいですか?

◆病気を理解する

わかっちゃいるけどやめられないのが強迫症(強迫性障害)の症状です。
そのため、「もうやめなさい!」と説得したり、「最悪の事態にはならないから大丈夫よ」と安心させて治まるものではありません。
一般的に考えるとあり得ないことをおっしゃったとしても、まずは、本人がどんな対象に不安になり悩んでいるのかに耳を傾けましょう。
日常生活、社会生活に支障をきたすならば、医療機関への受診をやんわりと勧めるのも治療の第一歩となります。

◆巻き込みへの対応

強迫症は、家族や親しい方に対して強迫行為を強要する「巻き込み行動」に発展する場合があります。
家族が強迫行為に巻き込まれると、本人は安心感を持ちますが、不安の対象や範囲が広がっていき、悪循環になっていきます。
巻き込みが習慣化すると、周囲もよくないと分かっていても、なかなかやめることができないことが多いです。
もし巻き込み行動が習慣化している場合には、家族も一緒に治療に参加し、巻き込み回避の方法や工夫を学ぶと良いでしょう。