睡眠薬について

 睡眠薬ときくと誰もが「習慣性」「中毒」「禁断症状」「自殺」といった言葉を連想するのではないだろうカナ。しかし、それはむかしむかしの話ジャ。最近は睡眠薬とはいわず、睡眠導入薬とか入眠薬と呼んでいる。それはもちろんここに挙げたような悪いイメージを一掃するためである。最近の睡眠薬はベンゾジアゼピン系のくすりが大部分でその安全性は非常に高い。2週間分を一度に飲んでもせいぜい眠り続けるだけで死ぬことは殆ど不可能であろう。医師の指示通りに飲んでおれば中毒になったり、習慣性ができることはまれジャ。ただ、お酒を一緒に飲む人はこのような危険性が高い。アルコール類を併用すると服薬直後のこと、中途で目が覚めたときのこと、などを後から思い出せないとか、イライラして興奮するといったいやな副作用がでる危険性が高いのジャ。
 その他の副作用としては、薬が効きすぎて翌朝になっても眠気がとれないとかふらつくとかいう人がいる。このような人は薬が早くからだから抜け難い老人に多いようダナ。睡眠薬を服用中のおとしよりは特に夜間トイレに行くときはふらついて転ばないような注意が肝要ジャ。また、薬に敏感な人は、日中も頭がボーとして、仕事や勉強に熱中できないこともある。始めて睡眠薬を飲んだ翌日は車の運転は控えた方がよいだろう。眠気や集中力不足で事故にならないとも限らないので、そのようなことがないことを確認できてから車に乗った方が安全なのジャ。薬の使い方はよく主治医に聴いて疑問がないようにしてから飲んでくださいヨ。

Que Sera Sera VOL.10 1997 AUTUMN