時差ボケ退治法

 諸君、海外旅行の経験者は時差ボケを知っているジャロ。なんジャと…。東南アジアやオーストラリアしか行ったことがないから経験していないト。東西に距離の離れたアメリカとかヨーロッパへ旅行した人は時差ボケの覚えがあるはずジャ。例えばナ、名古屋を飛び立ちサンフランシスコへ昼の12時に着いたとする。その時間は名古屋はまだ午前4時ジャ。だから、眠くて頭はボーとしているしお腹はチットも空いていないわけジャ。このような状態を時差ボケというのジャ。時差ボケを起こさないようにするにはデスナ、体内時計を早いところ現地時間にセットし直すことジャ。その方法を、諸君に伝授しまショ。
 まず、飛行機に乗ったら手元の時計をすぐ到着地にしてしまい、その時間のつもりで考え行動することジャ。次にはナ、ハラ時計にも気を使うのジャ。機内食にうまいものが出たといって、たくさん食べないことジャ。それに無料だからといって、意地汚くたくさんアルコール類を飲むのもよくないナ。次に、もう少し医学的な方法もあるのジャガナ…。体内時計は光にあたることでその24時間のリズムを作っているのジャ。また、メラトニンという脳の中で働く睡眠ホルモンもヒトの睡眠―覚醒リズムに大きな役割をしている。だから光とメラトニンを上手に使うとよいのジャ。西に飛んで、南仏のモンテカルロに飛んだ場合、現地は日本時間より7時間遅れだから、体内時計を遅らせるとよいことがわかるカノー。このときは、夕方に、電灯が光り輝くカジノで遊び、朝になったらメラトニンを飲むのジャ。反対に、西から東に向かってニューヨークに着いたときには、体内時計を早める必要があるから、朝早くからできるだけたくさんお日様にあたり、夕方にメラトニンを飲むと時差ボケは起こらないはずジャ。残念なことにメラトニンはまだ日本では手に入らないのジャガ、アマリカへ行けばスーパーマーケットで10ドル足らずで売っているから、最近はアメリカ土産で買ってくる人もいるようジャ。

Que Sera Sera VOL.5 1996 SUMMER