妊娠診断薬による自己検査

 パニック障害は妙齢の女性に多い病気であるから、薬物療法中の妊娠ということもしばしばある。この場合、出来るだけ妊娠を早<キャッチして適切な処置をとることが肝要ジャ。そのために、妊娠診断薬を上手に利用することじゃナ。妊娠すると妊婦の尿中に分泌されるヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG)を鋭敏な抗原・抗体反応で検出する診断薬が出現したので自分で妊娠診断をすることが出来るようになった。表のような市販薬が発売されている。最終生理日を妊娠ゼロ日として、排卵日を妊娠2週と仮定するのは、あくまでも生理が規則正しい女性に限られる。この場合、妊娠診断薬は妊娠第4週半ばには尿中のヒト絨毛性性腺刺激ホルモンを検出する。すなわち、最終生理のあった次の生理予定日に無月経となった時点は、妊娠4週と見積もられている。この時点以後から妊娠診断薬は陽性と出るはずである。実際は妊娠しているのに陽性と出ない場合がある。これは尿が希釈され過ぎているか反対に濃縮されている場合である。時間を変えて再度採尿して検査をする必要がある。また、実際は妊娠していないのに陽性と出ることがある。それは、流産後、人口妊娠中絶後、ヒト絨毛性性腺刺激ホルモンを産生する腫瘍のある場合、下垂体腫瘍などが考えられる。自分で妊娠診断する場合は検査時期を変えて少なくとも2回は検査した方が確実である。妊娠第6週になり、胎児の心拍動が証明されたり、超音波などで胎児が確認されて、妊娠が確診されるノジャ(図)。

Que Sera Sera VOL.31 2002 WINTER