[ パニック障害 ]

今日から使える 患者指導ノート
2003年12月8日 : 日経メディカル

監修:貝谷 久宣

パニック障害とは、特別な理由もなく、あるとき突然やってくる病気です。治療の基本は、薬剤を定期的に服用し、パニック発作を完全に消失させることですが、お酒やタバコを控え、適度な運動を心がければ、病気をコントロールすることが可能です。

発作がいつ起こるか不安です。

 パニック障害の主な症状はパニック発作です。パニック発作はたいていの場合、薬で抑えることができます。薬は発作が起きてから服用するのではなく、発作が起きないように、あらかじめ決められた時間に正しく飲みましょう。自分で薬の量を決めたり、勝手に服用をやめてはいけません。それでも、もし、パニック発作が起きてしまったならば、腹ばいになって横になるか、頭を低くしてうずくまり、これはパニック発作であるけれど、絶対に死ぬ病気ではないことを確認しましょう。発作は長くてもせいぜいlO分程度です。「大丈夫!大丈夫!大丈夫!」と3回唱えてみるといいでしょう。

発作が起こらないようにするには?

 パニック発作を誘発する物質としては、カフェインや、疲労時に筋肉にたまる乳酸などが知られています。そのため、コーヒーを飲むのは避け、適度な有酸素運動を行うようにしましょう。また、お酒やタバコも不安を増大させることがあるため、できる限り控えることをお勧めします。運動量の目安としては、朝夕に1時間程度の散歩を行うといいでしょう。体を動かさないと、頭痛や肩こりの原因になります。これらは、パニック発作を起こさないために、あなた自身でできることです。進んで実行に移しましょう。