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光陰矢のごとし

和楽会季刊誌”ケセラセラ”は毎年1・4・7・10月に発行しています。

もうそろそろ4月発行の春号が完成いたします。その際は春号の中から、先生方のコラムをご紹介させていただきたいと思っています。

その前に今回は冬号の締めといたしまして、前回のケセラセラより吉田院長のコラムをご紹介させていただきたいと思います。年明けに合わせた内容で書かれているため少し時期はずれになってしまうかもしれません。が、実は吉田院長にとって今年は節目の年でもありますので、その事にも少し触れているこちらのコラムをご紹介させていただきたいと思います。

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今、こうして今回のケセラセラの記事を書いているのは、平成24年の暮れも押し迫った十二月の終わりです。

(※こちらのコラムは平成25年1月1日発行のケセラセラに掲載されていたものです)

毎回のごとく原稿の締め切りを大分オーバーしてしまいます。この記事が印刷されてケセラセラの冬号が上がってくるのは、年が明けた平成二十五年の一月になるかと思います。皆様、つつがなく新年を迎えられたでしょうか。

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 この平成二十五年は、私が自衛隊医官(当時、自衛隊仙台病院勤務でした)を退職し、赤坂クリニックに院長として赴任してきて、ちょうど十年目にあたります。

十年ひと昔といいますが、それなりの月日が経つんだなと少々感慨深いものがあります。当時まだ四十代の前半だった私も、今や五十代半ばにさしかかろうとしています。

 最近、特に感じるのは、年を取って(皆さん、良くいわれることですが)時間の進み方が年々早くなってきているということです。この数年は、

一週間が、二、三日の感覚で過ぎていき、一ヶ月が、二週間ほどの感覚で、一年が四、五ヶ月の感覚で、そして二、三年が一年くらいの感覚で

どんどん過ぎていきます。進み方が昔の二~三倍は早い。やらなければならないことが残っていて、それがなかなか進んでいないときなど、特に時間の進み方が早い。この師走もあっという間に過ぎてしまいそうです。

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 年を取ると、どうしてこう時間が経つのが早く感じられるようになるのでしょう。

 ひとつには、それまでに生きた人生の長さに対する比率ということがあるのではないかと思います。たとえば、十代の十年間は、それまでに生きた十歳までの全人生と同じ期間を生きることになりますが、五十代の十年間というものは、それまでの五十年の人生の五分の一の期間にしか過ぎないということです。

 また、残された時間の長さということも関係しているのかもしれません。十代のときは、人生はまだまだ先の長~いものですが、五十代になってくると、既に人生の折り返し地点を過ぎていて、だんだん減っていく残された時間というものを、知らず知らずのうちに意識して、時間を短く感じてしまうのではないかということです。

 あるいは、若いころと年を取ってからの変化成長のスピードということが関係しているのかもしれません。いろいろなことをどんどん吸収して変化成長している若い時は、毎日の生活がどんどん変化している分、随分いろいろなことがあったなと、それなりに時間の経過を感じる。ところが年を取って毎日の生活にあまり大きな変化がなくなってくると、二、三ヶ月が一ヶ月くらいに感じるようになるということではないかと思うのです。

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 まあ、とにかく、光陰矢のごとし、ぼんやりしていると時間は、どんどん過ぎていってしまうわけですから、時間を無駄にせず有意義に使っていきたいものです。とはいうものの、焦りは禁物で、このどんどん過ぎ去っていく時間のなかで、どのように有意義に毎日を過ごしていくのかということは、その人その人によってちがうのだろうとも思います。ちょっと先ほどいったことと矛盾するようですが、のんびりゆったりとした時間を過ごすも良し、どんどん新しいことにチャレンジして変化を求めていくも良し、それはもう、その人その人で、自分なりに後悔のないように暮らせていければいいのではないでしょうか。

 ただ、まずは目の前にあることを一つ一つ片づけながら、一~二年後の中期展望と、五~七年後の長期展望も見据えて、今やるべきことを考えていくということではないかと、自分自身への戒めもふくめて、そのように思います。

 

 最後に、島崎藤村の『夜明け前』(新潮社)の解説に出ていた藤村の言葉を載せておきたいと思います。

 「人生は七年間位を一期と考えて、その支度をして進む方針がいい、七年かかるつもりでやったら楠ちゃんの生活もほぼ目鼻がつくだろう。まあゆっくり取りかかることだね」

 馬籠(現在の岐阜県中津川市)に帰農させた(故郷に帰し農業に従事させた)長男楠男にあてた書簡の一節だということです。楠男氏は後に財団法人藤村記念郷初代理事長、藤村記念館顧問を務められています。

 この言葉は、人生の転機を七年とする島崎藤村の信条を表しているのだそうです。藤村は『夜明け前』を五十六歳の晩年に書き始め、その完成に七年の歳月を要したということです。

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