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マインドフルネスの研究会(ケセラVol.75)

医療法人和楽会 心療内科・神経科 赤坂クリニック院長 吉田 栄治

和楽会では毎年秋に八ヶ岳シンポジウムと銘打って、著名な先生方を招き研究会を行っています。昨年度は、11月9日(土)に都内のホテルにて『マインドフルネスとその臨床応用』と題して、その第15回が開かれました。マインドフルネスとは近年注目を集めている心理療法の新しい考え方で、大ざっぱに言いますと、瞑想などによって、今この瞬間のあるがままの状態に注意を向けていき、そういった観察による気づきを通して、感情や物事にとらわれている自分自身を解放していくといったものです。うつや不安の改善に効果があることが、いくつもの臨床研究で報告されています。和楽会では東京マインドフルネスセンターを開設し、マインドフルネスの集団療法を実践していますので、ホームページの関連ページもご覧になってみてください。

今回の八ヶ岳シンポジウムでは、このマインドフルネスをテーマに、午前中はその基礎ということで、ヨーガと瞑想の先達(ヨーガ研究家の塩澤賢一先生、ならびにグリーンヒル瞑想研究所の地橋秀雄先生)から、ヨーガと瞑想の神髄に関するご講演をしていただき、昼休みをはさんで午後からは、医学、心理学の各分野でマインドフルネスに関する第一線の研究をされている先生方から貴重な発表をいくつもしていただきました。

身体性(姿勢)の問題

関西大学の菅村玄二先生からは、「マインドフルネスにおける身体性の問題」ということで発表がありました。瞑想実践の際の姿勢による脳活動の変化に関する研究では、前屈座位の状態では脳の活性化が乏しく意欲の低下傾向が見られ、一方、背筋をピンと伸ばした拡張姿勢においては脳の活性化と意欲の改善(課題に取り組む時間の延長)が見られたという所見が示されました。瞑想やヨーガの際の姿勢の重要性が実感される発表でした。この発表を聞き、日常の生活においても、たとえば朝、仕事に行く際に気分が重い時などは、うつむいてとぼとぼと歩くのではなく、背筋を伸ばして少し上を向きテキパキと歩けば、きっと気力もわいてくるだろうと感じました。

幸福感は、味わう力

また、広島大学の杉浦義典先生からは、マインドフルネスと幸福感に関する大変興味深い発表がありました。マインドフルネスは、現在のこの瞬間に(良い悪いの判断をせずに)意図的に注意を向けて行くというもので、一瞬一瞬の自分の体や心の(あるがままの)状態への気付きを促していくものです。この気付きができてきた状態、すなわちマインドフルな状態においては、満足感、幸福感が感じられるということでした。

好きでないことをしている時も、マインドフルな姿勢で新しいことを発見していくと幸福感が増していく、じっくり観察しているとそのことが好きになる、つまり味わうことができると幸福感を感じられるのです。マインドフルネス瞑想は、まさにこの現実を味わう力をつけていってくれるのだろうと思います。

慈悲の瞑想

実際の瞑想の進め方ですが、まず初期の段階では、①呼吸に意識を集中する瞑想から始め、次に、②一瞬一瞬の身体感覚に注意を向けて行く瞑想(身随感)に、そしてさらに、③一瞬一瞬の自分の心の状態に注意を向けて行く瞑想(心随感)に進んでいくということでした。良い/悪い、できた/できないではなく、全てに暖かい注意を向けて行くこと、優しい穏やかな気付きを目指していくことの重要性が強調されていました。午前中の地橋先生のご講演では、怒りやねたみ、執着する心を乗り越えていくために、これらの瞑想と並行して行っていく「慈悲の瞑想」のお話がありました。

地橋先生のご著書『ブッダの瞑想法』から少し引用してみます。

“言葉が頭に浮かべば、必ず心に何らかの反応が起きます。

試しに今、「殺人・争い・ケンカ」という言葉を思い浮かべてみてください。

次に「優しさ・安らぎ・幸せに」とつぶやいてみてください。

どうでしょうか、心に起きた反応が違うのではないでしょうか。”

このように、頭に浮かべる言葉によって、心の持ちようが変わってくるわけです。

次に示す「慈悲の言葉」を心の中で唱えながら、毎日「慈悲の瞑想」を行っていくことで、気持ちがきっと穏やかになってくることと思います。

私が幸せでありますように

私の悩み苦しみがなくなりますように

私の願うことがかなえられますように

私に悟りの光があらわれますように

私の親しい人々が幸せでありますように

私の親しい人々の悩み苦しみがなくなりますように

私の親しい人々の願うことがかなえられますように

私の親しい人々に悟りの光があらわれますように

生きとし生けるものが幸せでありますように

生きとし生けるものの悩み苦しみがなくなりますように

生きとし生けるものの願うことがかなえられますように

生きとし生けるものに悟りの光があらわれますように

私がきらいな人々も幸せでありますように

私がきらいな人々の悩み苦しみがなくなりますように

私がきらいな人々も願うことがかなえられますように

私がきらいな人々にも悟りの光があらわれますように

私をきらっている人々も幸せでありますように

私をきらっている人々の悩み苦しみがなくなりますように

私をきらっている人々も願うことがかなえられますように

私をきらっている人々にも悟りの光があらわれますように

すべての衆生が幸せでありますように

すべての衆生が幸せでありますように

すべての衆生が幸せでありますように

なお、「私がきらいな人々」と「私をきらっている人々」に対して「慈悲の瞑想」をすることが、もし今はまだ難しいようであれば、後日再挑戦すれば良いということでした。

参考文献

地橋秀雄 「ブッダの瞑想法」

熊野宏昭「マインドフルネスそしてACTへ二十一世紀の自分探しプロジェクト」

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