フクロウblog | 2014 | 4月

医療法人和楽会の「フクロウblog」です。治療や講演会などの様々な情報をお届けします。

ごあいさつ(赤坂クリニック副院長・横浜クリニック 境先生)


この4月より月~木曜に赤坂クリニック、金曜午前に横浜クリニックで勤務・診療をさせて頂きます。どうぞ宜しくお願い致します。

10年以上前になりますが、東京大学心療内科の大学院在籍時に、パニック障害の方を対象に認知行動療法前後の脳機能画像研究を行う際に、参加者募集、及び、認知行動療法をクリニックで行わせて頂きました。その治療や研究の経験は、今日の診療においても重要な役割を果たしています。パニック障害等の不安障害や、うつ病等の気分障害、勤労者の不安抑うつや身体症状を伴う適応障害などの方々の診療を多く担当してきました。病状、職場や家庭等の環境、その方の特性、社会的支援体制等を検討しながら、焦らず休養、負荷軽減や支援体制整える環境調整、薬物療法、予期不安や回避行動には徐々に慣らすこと、生活リズム整え活動を行う生活指導、他の医療機関や公的機関の活用等を行います。生活の質の向上や、様々な場面でその方の能力が十分発揮できるよう、診療を通してお手伝いしたいと考えております。

赤坂クリニック副院長・横浜クリニック 境 洋二郎

http://www.fuanclinic.com/akasaka/doctor.php#sakai_youjirou


睡眠障害とうつ病の話 ②下肢静止不能症候群(むずむず脚症候群)(ケセラセラvol.74)

医療法人和楽会 横浜クリニック院長 工藤 耕太郎

下肢静止不能症候群という病気があります。むずむず脚症候群と呼ばれることもあります。この病気は夕方から深夜にかけて、主に下半身に違和感を感じることにより眠りにつくのが難しくなったり、イライラが生じることがあるというものです。また、下肢静止不能症候群は入眠後、手足が突然動くといった周期性四肢運動障害と表裏一体の関係があり、断眠を繰り返すことが知られています。主に下半身と記載したのは、患者さんによっては違和感を感じる部位は上半身であったり背中であったりすることが稀ではないのです。違和感についても「むずむず」「皮膚の下を何かが這いまわるような感じ」「熱い感じ」「冷たい感じ」と多彩であり、結局のところ「じっとしていられなくて寝返りを打ち続ける」としか症状を総称できないからです。若年性発症(10代)の患者さんの場合、夜、布団の中で動き回るのが習慣になっており、違和感自体を感じていない場合もあります。 続きを読む


病(やまい)と 詩(うた)【 28 】 リンゴの唄とドンパン節(ケセラセラvol.74)

東京大学名誉教授 大井 玄

東日本大震災のあと、私の訪れる病院の認知症病棟にも何人か患者さんが避難してきた。そのうち福島県相馬郡から移ってこられた七十代後半の女性を、相馬さんと呼ぼう。

彼女は東北の人らしい整った顔の持ち主だったが、淋しいというよりむしろ陰気で無表情な印象を与えた。いつも少し顔を伏せ、無言で坐っていた。そのデイルームでの基本位置は、テーブルについているかテレビの前にいるかである。テーブルに向って坐っているときは、両隣の女性たちが話をしているのに、自分の目の前のお茶を入れたコップをじーっと見ているかのようで話に加わることがない。テレビの前にいるときも、その画面を見ていないかのようにうつむいているのだった。

彼女の横に行き話しかけると、まるで恥ずかしいのかそれとも泣き出そうとしているかのように顔を両手で覆い、小さな声でぼそぼそ話す。断片的にしか意味が判らない。しかし「夜はよくお休みですか」とか「ご飯は美味しいですか」などの、単純な質問をすると「ハイ」ときちんとした答えが返ってくるのだった。 続きを読む


ご挨拶に代えて(なごやメンタルクリニック 山村先生)


ご縁があって本年4月からなごやメンタルクリニックでご一緒に仕事をさせていただくことになりました。お役に立てるようになるのはまだまだ先の事になると思いますが、老躯に鞭打って何とか頑張っていく所存ですので、皆様の温かいご指導、ご教示をよろしくお願い申し上げます。 続きを読む


睡眠障害とうつ病の話 ①睡眠時無呼吸症候群(ケセラセラvol.73)

医療法人和楽会 横浜クリニック院長 工藤 耕太郎

睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome; 以下SAS)というと、精神科一般の臨床ではあまり話題になることは少ない。しかし、すでに2000年には疫学調査でSASとうつ病が互いに18%合併することが明らかになっています。SASというと、重度に肥満の人がかかる病気という認識がありますが、少なくとも日本人の場合はそうでもありません。日本人のSAS患者さんの3割は肥満にはあたりません。これはモンゴリアンの骨格に依存する問題とされています。したがって、肥満がなくてもSASがあるかないかということに気を配らなければなりません。 続きを読む