パニック障害は、ある日突然、心臓がドキドキしたり、呼吸が苦しくなったり、めまい、吐き気を感じる「パニック発作」を起こし、さらにいつ発作が起きるか不安になって、日常生活に支障をきたす病気です。
パニック障害1990年にWHO(世界保健機関)に登録された病気ですが、日本国内では100人に2~4人ほどが発症すると言われ、女性は男性の3倍の発症頻度です。発症年齢は男性で25~30歳位にピークがあり、女性は35歳前後の発症が最も多くみられます。
患者さんを悩ますパニック発作は、10分以内でピークに達し、ピーク時には「このまま気がおかしくなってしまうのではないか」「死んでしまうのではないか」と追い詰められ30分前後でおさまり、何事もなかったかのように元の状態に戻ります。パニック障害は、パニック発作が起きていないときにも、いつ発作が起きるかを恐れたり(予期不安)、一人で外出できなくなったり(広場恐怖)、うつ病を併発することがあります。
パニック発作は、ある限定した時間内に激しい恐怖感や不安感とともに以下に述べる症状のうち4つ以上が突然出現し、10分以内にピークに達する。
(DSM-Ⅳ-TR 精神障害の分類と診断の手引き第5版より)
(日本人には、「口の渇き」「腰が抜ける」といった症状も多くみられます)
パニック発作がひとたび起こると、それは生命の危機をひしひしと感じさせるものがあるので、発作に対する恐怖感は計り知れないほど強く、しかもパニック発作は不意に起こることが多いので、またいつあの恐ろしい発作が起こるのではないかと常に心の底に不安感を持ち続けます。
広場恐怖とは、パニック発作が起こることを恐れ、助けが求められない場所やすぐに逃げ出すことのできない場所にいることを非常に不快に感じたり、またはその様な場所を避ける状態をいいます。
パニック発作を起こした患者さんの約4分の3は多かれ少なかれ広場恐怖を示します。
パニック障害は、適切な治療がされないと、長引いて広場恐怖やうつ状態が深刻になり、治りにくくなります。
早めに治療をすることで、つらい発作が抑えられ、回復も早まります。
発作が繰り返されたり、不安が強いときは病院で診てもらいましょう。
パニック障害の治療は薬物療法と心理療法が中心です。
まずお薬でパニック発作を抑えるのが基本です。薬はSSRIや抗不安薬がよく用いられます。
また発作がおきるのではないかという予期不安や、電車や車で外出できないといった広場恐怖にも、抗うつ薬やSSRIが効果を持ちます。
また、病気についての正しい知識や心の落ち方を学ぶ「心理教育」や物事のとらえ方や行動の仕方を変えることで不安や発作の対処できるようにする「認知行動療法」もパニック障の治療に効果が認められています。
医療法人和楽会では、心理士による認知行動療法も常時行っております。
また、なごやメンタルクリニック、心療内科・神経科赤坂クリニック、横浜クリニックでは、「広場恐怖に対する集団認知行動療法」も行っております。